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美味礼讃
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美味礼讃
更新日_2005.06.01
鱧


京阪の夏を彩る祇園祭と天神祭。
この二つの祭りに欠かせない食材が「鱧・はも」ということはよく知られている通りです。
古来、都の人から殊更に珍重され、江戸時代の百科事典「和漢三才図会」では醤油をつけ炙って食すのが一番美味しいと紹介されています。
その一方で最上の食し方は蒲鉾とも言われ、健康本の先駆けである「養生訓」を著した貝原益軒は1709年、著書「大和本草」にて「はもを海鰻、うなぎを淡鰻」と表し、鱧はかまぼことして尤も佳しと書いています。

桂馬の蒲鉾作りにも勿論、欠くことのできない魚です。
また、蒲鉾を作る際に肉をすきとった皮は蒲焼にして細く刻めば「ハモ皮」という逸品になります。
読売新聞編集局長もしていた作家・上司小剣は小説「鱧の皮」を、子規門下・岡本圭岳ご息女・山尾玉藻女史も「鱧の皮買ひに出て父帰らざる」と詠むなど、滋味豊饒な身と同様に皮までも大事に食されています。
鱧の身に含まれるビタミンAと皮に含まれるコンドロイチンはお互いの相乗効果によって、肌をなめらかに美しく保たせ、昔から京美人の秘訣と言われています。脂質のDHA(ドコサヘキサエン酸)は血液をサラサラにする働きがあります。ビタミンB2も多く含まれエネルギー代謝を高めます。夏には最適な嘉肴です。
捌くのに大変手間のかかる鱧を使用して作る蒲鉾の製造方法は、進歩著しい近代製法とは随分かけ離れたものです。
それでも桂馬は中世の頃から受け継いでこられた昔と変わらない製法にこだわっていきます。


記 岸川裕尚

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