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美味礼讃
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更新日_2006.03.01
さくら


春の列島をあわあわとした紅色に染め上げる桜の木々。
古くから日本人の心を魅了してやまない桜は、元々、はるかヒマラヤから大陸を東漸して此地に根付いたといわれています。その後、本居宣長が「敷島のやまとごごろを人とはば、朝日ににほう山桜花」と詠っているように日本を代表する花樹となりました。
桜の語源には諸説ありますが、うららかに咲くそのさまから「さくうら」一方、穀物の神をあらわす「さ」と神が座する場所を意味する「くら」とを合わせて稲の神の依代という意味でその木を「さくら」と名付く、といった農耕社会と密接に結びついた説もあります。実際、古人は桜の咲き方を見てその年の作柄を占っていたようです。

春に満開の花を披露してくれる桜の姿に、人々はさまざまな情感を抱いてきました。
樋口一葉はそういった桜の様を処女作「闇桜」で人々の心のあやと重ね合わせながら作品を描きました。また、桜の木は硬くて伸張が少ないため家具や建築材・船舶材に用いられ、版画の版木としても最高の材料とされています。そのほか、強靭な樹皮は曲げ物いわゆるマゲワッパの綴じ目や薬用として咳止めにも使われてきました。もうひとつの魅力である独特の芳香は日本人の感性をくすぐり桜の香りを楽しむ食文化を育みました。

春の桂馬の桜のお便りは、ほのかな香りただよう桜花をあしらった桜しんじょ、可憐な花びらを表現した桜はなびら、道明寺風に仕上げた桜もち天といった品々を、桜色のにごり酒ともにお召し上がりいただけますようご用意いたしました。
桜のたよりとともに皆様に春風をおとどけできればと思っております。

記 岸川裕尚

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