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100周年「わたしと桂馬」フォトメッセージ




高橋昌三様



冠省
この間の奈良の旅から帰えりますと家内が「大変よ、桂馬さんからごぼう沢山の天ぷらが贈られて来たワよ」と喜色満面で迎えて呉れました。見るとその通りで昔の通りの「ごぼう天」すぐにカブりつきました。うまいこと。うまいこと。泪がこぼれました。
以前、私が昔のごぼう天の話を書いてお送りしたことを思出しました。
それを覚えて下さってゐて季節限定商品としてお作りになった由。夢のようです。
有難うございます。
三越に桂馬の店を出して下さり、いつも行っては買い求め、又、贈答用としても今は核家族となり三千円位いのセットが一番喜ばれます。

愉快な話を申し上げます。
尾道出身の叔父が広島銀山町の株屋に七十年前に勤めていた頃のことです。
株屋の常で賭けごとが盛んで、次に来る電車の末尾の番号が丁か半かで賭けたり、或る時は尾道から持参の桂馬の蒲鉾をとり出して、身の方に親指を当て、他の指を板の方に廻し親指で身が潰ぶせるか賭けたそうです。皆は潰ぶれる方に賭け、叔父は一人勝ちをして金を巻き上げた話を自慢してゐました。それ位い尾道の桂馬の蒲鉾は強いのです。

私は先日、和作忌に参列して予約していた鱧の皮を持帰り、珍味中の珍味として頂戴しています。これも尾道のめぐみです。私は八十才になりました。小さい頃「梅焼」を一度でいいから丸カジリをしたいと思っていました。それ程家が貧しかったです。
今は有難いことに三越でいつでも買えて丸カジリが出来て倖せです。

桂馬さんは尾道の顔ですね。
これからもおいしい蒲鉾を作り続けられて尾道を訪ずれる旅の人々にも幸せを頒けて差上げて下さいますことを祈ってやみません。
改めて厚く御禮申し上げます。
                                    草々


平成10年に初めて高橋昌三様からお葉書を頂き、5年後に私方がお返事することが叶いました時に頂戴したお手紙です。 高橋昌三様は平成22年3月12日にお亡くなりになるまでたくさんのお手紙をお送り下さり、桂馬蒲鉾にお心をよせていただきました。



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高橋昌三様 直筆作品

高橋昌三様からの短歌のお葉書です。



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