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桂馬のこだわり・職人技

初代の当主から三代目・四代目まで、桂馬の蒲鉾作りへのこだわりは変わることなく受け継がれ、職人魂は絶えることなく伝えられています。その証は、品物一つ一つに現れるものと厳しく戒め、毎日の蒲鉾作りに励んでおります。

 

① 毎朝届く瀬戸内の魚(ハモ、グチ、イカ)をさばき、自社ですり身から作っています。

② 無添加(化学調味料、合成保存料)で作っています。 魚の素材の味を生かし、天然の昆布だし、しいたけ出汁などで調味した、体に優しい蒲鉾です。 噛みしめるたびに広がる素材の味をお楽しみいただけます。

③ 体に良い食品  蒲鉾は、良質なたんぱく質が豊富な健康に良い食品です。ダイエットやアンチエイジングにも良い食品ですので、ヘルシーな食生活を送っていただきたいと願い、お作りしています。

④ お客様、自然の恵みに感謝しています。 海からの恵み、大地からの恵みをいただき、毎日蒲鉾を作ることができています。また、桂馬を支えてくださっているお客様に感謝しながら、3代目・4代目が中心となり、愛情込めて蒲鉾を作らせていただいております。

・・・製造工程について・・・
毎朝4時、製造開始。
『おはようございます! いらっしゃいませ! ありがとうごいざいます!』と、元気な声から桂馬蒲鉾の1日がスタートします。
その後、1日の流れを製造スタッフ全員で確認し、各持ち場へ向かいます。

毎朝、朝礼からはじまります。元気な声がひびきます。

 

蒲鉾つくりは、すべては下準備にはじまります。

早朝、市場から運び込まれた桂馬蒲鉾の原料、瀬戸内の生魚(ハモ、グチ)です。

毎朝4時 お魚が入荷します。1カゴずつしっかりチェックをします。

 

【 職人の包丁さばき 】

身作りのための包丁が入ります。
職人の包丁さばきは、一尾一尾丁寧に鰓やハラス部分を切り取り、特に蒲鉾の弾力を損なう内臓は丹念に注意深く取り除いていきます。

社長が魚の状態をチェックしながらさばきます。

熟練の作業は、原材料の鮮度を極力失わないよう実に素早く、テキパキと行われています。
この一見地味な下準備作業が、品質高い蒲鉾作りのすべてを支えていることを知る職人の目は、厳しくひかります。

下準備を終えた魚は、骨皮と魚肉を分けていきます。グチや中骨を取り除いた鱧は採肉機にかけます。鱧の中骨に残った身は包丁で丁寧にこそぎ落とします。材料は隅々まで使いきる。職人の使命です。

鱧(はも)をさばいています。鱧の皮も美味しい商品になります。

 

【 魚の身の採肉 】

まずは、軽い圧力で一番搾り身を採取します。上蒲鉾など上品な種の主材です。もう一度圧力を高め魚の旨みをこそぎとるように採肉を行います。これが二番搾り身。 魚の小骨や皮も入る栄養たっぷりの身は、ごぼう天に使います。
海から頂いた恵みに感謝し、大切に無駄なく利用しています。

皮と骨は取り除き、魚の身だけになります。

 

【 熟練の経験と勘、水さらし 】

余分な脂分などを取り除く水晒しを行います。熟練のカンが材料の持つ旨みを損なわないよう、鮮度・時季・水温を読みとります。
水晒しの後、余分な水分を脱水します。ここでも熟練の技は手のひらで握りしめ、水分を感じ、時季や魚種、鮮度で脱水圧力を調整します。

桂馬では砕肉の段階で魚肉にイカを加えます。これは、しなやかさ仕上がりの光沢に欠かせません。
二番肉には、さらにイカの皮を加え奥深い旨みを引き出します。

【 石臼での擂潰(らいかい)そして、塩梅 】

擂潰は蒲鉾作りのもっとも重要な工程です。石臼を使って身を擂り込んでいきます。ここの仕上がり具合で製品の出来の良し悪しが左右されます。職人の経験と培われた勘がすべての鍵。擂潰は3つの工程にわかれます。
まずは「空擂り」いわばベース作りです。時季に応じて次の段階への条件を整える工程です。

次に「塩擂り」。塩を加え再び石臼が回ります。塩味を加えることで魚肉のタンパク質が溶け出し粘り気が出てきます。職人の目が厳しくなります。
魚種・時季・鮮度・水分などによって、毎日異なる条件の中、桂馬蒲鉾の味・食感を作り出します。(桂馬商店三代目・四代目自ら、毎日ここで鋭い目を光らせています。)

最後は「本擂り」です。製品の種類に応じて調味料などを加える、いわば味付けです。熟練の技は、擂り加減を手で確かめながら仕上げていきます。魚の味を生かすため、お客様の体のため、塩、昆布出汁、みりん、醤油など、天然素材で調味します。

 

【 加減味 (味の微調整) 】
少量を試し蒸しして、身の締まり具合、弾力、光沢、味を厳しく判定します。社長をはじめ、熟練の蒲鉾職人全員が、頷くすり身に仕上がれば、ここから、いろいろの蒲鉾毎の練り合わせ、加熱への工程に入ります。

 

【 熟練の技、蒲鉾の付け包丁 】
カタチ作り。 出来上がった「すり身」は、素早くそれぞれの製品のカタチに整えられます。
上蒲鉾や焼き蒲鉾、市松など板付蒲鉾は、熟練の職人が付け包丁を使って、蒲鉾板に一枚一枚素早く手慣れた包丁さばきで付けます。

板蒲鉾は、中の身と、表面を覆うヌリ、異なるすり身を合わせ、二層で仕上げられていきます。

蒲鉾の擂り身は時間をおいて温度が上がると粘り気と鮮度を失います。職人はこれを坐る(すわる)と言います。成形の作業は時間との勝負です。職人の手は休むことなく動き続けます。
各商品ごとに手作業で仕上げられていきます。

 

【 蒲鉾を、蒸す 】
板付蒲鉾は高温の蒸気で加熱します。 蒸し箱で約15分。途中蒲鉾が膨張しないよう蒸し箱の扉を開閉し(この作業を息入れと言います)温度調整をします。熟練の職人は、蒸し加減を板の木口の乾き具合や抜き取った一本の板裏を指で弾いて音で判断します。最後に必ず蒲鉾の中心温度を確認して安全品質を確保します。

百年蒲鉾、春の桜しんじょ・夏のひょうたん・秋のもみじなどは、蒸し蒲鉾です。いずれもやさしいお味でそのままお召し上がりいただくのがおすすめです。

 

野菜天は、専用の型枠に付けられ蒸し箱でしっかりと蒸されます。揚げ加減は、蒸し蒲鉾の食感を壊さないように色づけ、香り付け程度に仕上げます。

玉ねぎとえんどう豆の甘みが美味しい 『 野菜天 』

 

 

【 蒲鉾を焙る。梅焼を焼く 】
焙る。焼く。 上蒲鉾は蒸す前にさっと火床で焙ります。さらに蒸し上がった蒲鉾は再び火床で焙り、味に強さと香りを引き出し仕上げます。手間をかけた仕上げの工程で桂馬特有の極め細かな縮緬ジワが現れます。初代から続く桂馬蒲鉾のお仕立ては、永々と引き継がれています。


梅焼き・駒焼きは、世羅産の新鮮卵を使い、メレンゲ状に泡立てた卵白が、食感の決め手になります。
丁寧に卵白と卵黄を分けます。

 

梅焼・駒焼きは、すり身と卵を合わせ、じっくり焼きふんわりした食感に仕上げていきます。


豆竹輪は焼き仕上げです。狐色に香ばしく仕上げます。茶壷や梅焼駒焼は鉄板で一枚一枚丁寧に焼かれます。一枚一枚の中心温度を80℃以上で安全品質を確保しなければなりません。その為にじっくりしっかり、焦げたり火ぶくれしないよう細心の注意を払います。ベテランの職人も目の離せない仕事です。

夏の焼き蒲鉾や豆竹輪のように焼き仕上げの製品は、焙り焼くことで味に強さが増し、芳香と深い味わいを醸し出します。いずれも、桂馬ならでは仕上がりです。

【柿天を揚げる、ごぼう天揚がる!】
てんぷらを揚げる。 桂馬蒲鉾のてんぷらは国産大豆の白絞油(しらしめゆ)で揚げています。製品それぞれの大きさ・仕上げの色に応じて揚げ温度や時間が微妙に調整されます。職人の経験が活かされ、次々と作られていきます。

2番絞り身を使用した旨みの 『ごぼう天』

 

てんぷらは、揚げることで引き立つ独特の香りと、油の作用で風味の増した仕上がりで、地元の方をはじめ大変好まれています。

柿天は香り高く軽やかな揚げ加減。ごぼう天は魚の旨みを十分に擂り込んだ強い身を活かす野趣のある揚げ加減。春夏秋冬 季節のてんぷらは、旬味の香りや食感を活かした加減に職人の創意工夫が溢れています。いろいろに味わいをかえた桂馬かまぼこ・てんぷら それぞれ個性豊かな味わいをお楽しみいただけたら嬉しいです。

ここ尾道から、心を込めて美味しいかまぼこをお届けいたします。

桂馬スタッフは、『知致』の社内木鶏会通して、人間学も学び、人として成長し続けています。2017年度 木鶏会全国大会グランプリ。

 

 

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